断面変形を考慮した梁理論に基づくせん断遅れによる付加的な応力の評価

An evaluation of additional stress due to shear lag based on a beam theory considering cross-sectional deformation

三井 涼平 (Ryohei MITSUI) 

幅広フランジを持つ梁のフランジにおける曲げ応力の橋軸直角方向分布は,せん断遅れのために一様ではなく,ウェブ上の曲げ応力は初等梁理論よりも大きくなる.道路橋示方書では,有効幅により曲げ剛性を小さくすることでそれを考慮している.しかし,近年提案されているせん断遅れと横せん断による断面変形を考慮できる梁理論により,せん断遅れは曲げではなく,せん断変形に起因する断面変形によって生じることが明らかにされた.したがって,断面変形を考慮することでフランジにおける曲げ応力分布をより正確に評価することが可能になると考えた.そこで,断面変形に起因する付加的な応力を評価することを目的とし,解析的および数値的な検討を行った.

Key Words : shear lag, deformation of cross section, box girder



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